皮から革へ

なめし

こんばんは

 

みなさんはなめすという言葉を聞いたことはありますか?

皮はもちろん動物から採取されます。

しかしそのままでは腐ってしまい、使いものになりません。

そこで『なめし』ということを皮に行います。そしてなめされた皮は革へとなり、私たちが手にする、財布、靴、ジャケットに使用されます。

なめしにも種類がたくさんあるので見ていきましょう。

 

植物タンニンなめし

植物にある水溶性の化合物をタンニンといい、動物性たんぱく質と結合させるなめし方法。

工程は20にもなり、約2か月の時間を要しますので非常に手間のかかる方法です。

植物タンニンなめしでなめされ、その他の加工を行わない革は『ヌメ革』と呼ばれます。

 

クロムなめし

塩基性硫酸クロムと呼ばれる化学薬品を使用し皮をなめす方法。

100年ほど前にドイツで開発された方法で、時間と手間がかからないので量産性がよい為、現在流通しているほとんどの革製品がクロムなめしを行っています。

 

アルデヒドなめし

アルデヒド化合物によるなめし方法。

その作用はアルデヒド基が主として皮たんぱく質のアミノ基に作用して、科学的な架橋反応によってたんぱく質を固定し、安定化する。

なめし剤として、ホルムアルデヒド、グルタルアルデヒド、グリオキザール、ジアルデヒドデンプンなどがある。ソフトで耐アルカリ性の良好ななめし効果が得られる。

耐熱性はクロム革より低い。

 

コンビネーションなめし

2種類またはそれ以上のなめし剤の併用によるなめし方法。

複合なめしともいう。例えば、クロムなめし(前なめし)後、植物タンニンなどで再なめしすることにより、単独のなめし剤では得られない多様な特性を付加したり、単独なめしの欠点を補ったりすることが出来る利点がある。多様な新しい触感や性状を求める市場の要求に対応するため、この種のなめし処方の重要性が増している。

 

同じ一つの皮でもなめし方法が異なると全然違った質感、性質の革が出来上がるのです。

ある意味芸術ですよね。

まだまだなめし方法はあるのですが、主に使われているなめし方法は今書き留めたものだと思います。

皆さんもレザー製品を買うとき、なめし方法を気にしながら買ってみて下さい。

また違ったレザー製品の見方が出来ると思います。

最後まで読んでいただきありがとうございます。