革の個性

こんばんは!

10月になりました、、、(笑)

最近は肌寒くなってきて冬が近づいてきてますね。

季節の変わり目ですので体調管理を怠らず冬を迎えましょう。

ふと思いましたが、今年もあと3ヶ月ですね。(汗)

早いものです。残り3ヶ月、悔いの無いよう頑張ります!

今回は革の個性について綴らせていただきます!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

シボ(皺・萎)

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シボとは革をしぼませたような表面の細かく立体的なシワ模様のこと。手もみや空打ち(回転ドラムの中に革を入れてもみくちゃにし、細かなシワ模様をつける加工)、または薬品で革を収縮させる加工(シュリンク加工)のときに形成されます。ただし、オーストリッチ(ダチョウ)の革では、シワではなく、羽毛を抜いて盛り上がった毛穴の痕を例外的にシボと呼んでいます。

シボの大きさは革の繊維の密度や締まり具合などによって変わってくるため、一枚の革の中でも部位によって出方が異なります。特に首から肩にかけてや腹回りの部位においては、密度の変化が激しいため、様々なシボが見られます。当然、個体差も大きい為、シボはそれぞれの革に個性豊かな表情を生み出す大きな要因です。そうした意味では革らしい特徴の一つと言えるでしょう。

 

 

 

 

染めムラ

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動物の皮膚を原料として作られる革は、人工素材と違い、全体が均質なものにはなりません。一枚一枚の革の間はもとより、革の中でも部位によって繊維の太さ、長さ、密度、繊維自体の性質がまちまちです。そのため革を染色するとさまざまな濃淡が現れます。これが「染めムラ」です。

革が均質でない以上、全体が一様に染まることはまずありません。しかも部位によってきれいに分かれるわけではなく、代理石のように濃淡がランダムに入り混じります。

つまり全く同じ染めムラを持つ革はなく、染めムラが革の表情を個性的にしています

 

 

 

 

 

血筋

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血筋は皮膚の下を走っていた血管の痕が革に残ったもの。銀面にうっすらと見えるものと、床面の繊維層に現れるものがありますが、どちらも葉脈や稲妻のような模様となります。

ヌメ革のように素仕上げに近いナチュラルな風合いの革では表からも裏からもはっきりと確認できます。

血筋は革につきものです。クオリティや美観を大きく損なう場合以外は革の表情として自然に取り入れられており、革の歴史の深い欧米では革の個性として認知されています。また、血筋は天然皮革にしかない模様ですのでこれがあるとまさに本革の証なのです。

 

 

 

 

 

トラ

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天然素材である革にはもとの動物が持っていた身体的な特徴が色濃く反映されます。例えば、原皮にあった大きなシワやたるみを平らにするために鳴らした場合、シワの山と谷の部分では革質に差があるため、染色にムラが生じて、しま状の模様が出来たり、長い筋が残ったりします。その様子がまるでしま模様のように見えるため、これらを

「トラ」と呼んでいます。

トラは、皮膚の伸び縮みの激しいショルダー(肩の部位)から採った革によく見られるごく一般的な模様。トラの入った革は鞄などにも採り入れられ、革の表情を豊かにする自然の刻印として親しまれています。

 

 

 

 

 

 バラ傷

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外で飼われている牛や豚の皮膚には、藪や柵で引っ掻いたり、喧嘩したりして多くの傷がついています。これらの傷痕が革に残ったものが「バラ傷」です。

人工素材には見られないものなのでバラ傷が多く、サボテンのとげが刺さった痕など、独特のものも存在します。

バラ傷はランダムに散らばっているので、逐一避けてしまうとごく小さなパーツしか作れなくなります。そのため強度的に問題がなく、美観を大きく損ねない限りは、目立たないよう柔軟に採りいれられることが多々。ナチュラルな風合いの革で個性的で野趣溢れる表情を生みだします。

 

 

 

 

 

ピンホール

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動物には体毛が生えているため、脱毛後の原皮には毛穴や毛根が無数に存在します。

これらは、革の収縮や型押し・シワ付けなどの表面加工、顔料による着色などによって目立たなくなるのがほとんどです。ただし部位や個体差、または動物の種類によっては残ることがあり、「ピンホール」と呼ばれます。

特にヌメ革のように染色だけで表面加工をほとんどしない革の場合は、毛穴や毛根の痕跡が自然の表情としてしばしば確認できます。また豚や山羊、ダチョウなどの革では特有の毛穴が全体に散らばり、個性的な模様となって人気を博しています。

 

革は一つ一つに表情があり、その表情によって革の価値が決まります。

個性豊かな革たちには本当に魅了されますよね。

革の表情によって好き嫌いの個人差がでますので革を購入するときは以上の個性を気にしながら購入してみてください。